(2009.05)
藁人形」藁人形

 藁人形は恨みを持つ相手に見立て、呪い殺すために使われた。寺社に参詣し、神木などに藁人形を五寸釘で打ちつけて七日間祈願を続けると、願いが叶うという呪術である。丑の刻(午前二時頃)に参詣することから丑の刻参りと言った。白装束に身を固め、五徳を頭に逆さに被って、その逆さになった五徳の足に蝋燭を立て、人知れず行なうという何とも不気味な行為だ。中世の『平家物語』や謡曲の『鉄輪』などに出てくるが、これが江戸時代に多く行なわれたらしい。呪術は宗教と区別がつけにくく、両方が混在している場合が多い。どちらも合理性や論理性では捉えることができないし、科学的根拠もないが、人間の生死の長い歴史から生まれたものと考えると、あながち否定することもできない。そういう力を現代人は科学や文明で立証するどころか、失う結果を招いたのかも知れない。





















 



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